司法書士活動日誌 あいおいくんがゆく!
2020年03月16日 [清水 敏博の活動日誌]
こころに晴れ間を くらしに活力を 遺言 編 vol.1「なぜ、遺言を作成したほうがいいの?」
みなさま こんにちは! 司法書士の清水です。
当事務所は、2001年に事務所を開業してから20年に渡り、年間800件以上のくらしにまつわる様々な法律相談を受けてまいりました。 このブログは、これまでの20年間の実際の経験にもとづき、みなさまのより良いくらしにお役立ていただくためのブログです。
昨今、高齢化社会の進展により、相続トラブル防止などに有効な遺言のご相談がとても増えてきております。実際にご相談される方々のお話しをお聞きしておりますと、「妻や子供から書いてほしいと言われたから」、「セミナーやメディアで遺言の重要性を説いていたから」などいった理由で(相談者はそこまで遺言を作成する必要性を感じてないままに)、ご相談にお越しになる方が少なからずいらっしゃいます。
そこで今回は、なぜ遺言を作成した方が良いのか?また遺言を作成することでどんなメリットがあるのか?をお話ししたいと思います。
遺言は生前に作るものではありますが、その効力は死亡したときに生じます。
作成された遺言が法律に規定する要件を満たし有効であれば、その後の相続は、遺言の内容に則って不動産の名義変更、銀行の解約などの手続きを進めることになります。
一方、遺言が作成されていない場合には、相続人の全員で遺産分割の話し合いをすることになります。
最近は、この遺産分割の話し合いの際に、相続人間でなかなかお話がまとまらずにトラブルになるケースが増えてきております。
その原因は様々ありますが、生前の遺言者の気持ちが想いがうまく伝わっていなかったために、残された相続人の考えだけで進めた結果、互いの権利主張が優先されトラブルにつながることがとても多いです。
また、昨今は核家族化や家族観の変化により関係性が以前より希薄になり、長男などが遺産分割の話し合いのイニシアチブがとても取りずらくなっています。
そういった状況において、遺言というかたちで最後の遺志がしっかりと残っていると、遺言者の遺志が文書というかたちで相続人に明確に伝わり、また遺言者の最後の遺志を尊重したいといった気持ちも芽生えるため、トラブルの予防にとても役に立ちます。
よく、「妻や子供たちは自分の気持ちや考えをよく分かっているから大丈夫!」とおっしゃる方がおりますが、私の実際の経験を踏まえると、普段一緒に住んでいたとしても、実はご自身が思っているほど気持ちや考えは他の家族に十分に伝わっていなかったり、また、別に離れて生活している場合はなおさら伝わっていないということが相続人のお話を聞くと実感します。
そういった意味において、遺言は残された家族への「最後のメッセージ」であるとも言えます。
また、遺言には、前述した遺産分割協議が不要になる、相続人間のトラブルを予防に役立つほか、例えば、面倒を看てくれた長男の嫁やお世話になった友人、公益団体など相続人以外にも財産を渡すことができる(遺贈と言います。)といったメリットもあります。
このように遺言には、作成するだけの様々なメリットがありますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?
当事務所は、2001年に事務所を開業してから20年に渡り、年間800件以上のくらしにまつわる様々な法律相談を受けてまいりました。 このブログは、これまでの20年間の実際の経験にもとづき、みなさまのより良いくらしにお役立ていただくためのブログです。
昨今、高齢化社会の進展により、相続トラブル防止などに有効な遺言のご相談がとても増えてきております。実際にご相談される方々のお話しをお聞きしておりますと、「妻や子供から書いてほしいと言われたから」、「セミナーやメディアで遺言の重要性を説いていたから」などいった理由で(相談者はそこまで遺言を作成する必要性を感じてないままに)、ご相談にお越しになる方が少なからずいらっしゃいます。
そこで今回は、なぜ遺言を作成した方が良いのか?また遺言を作成することでどんなメリットがあるのか?をお話ししたいと思います。
遺言は生前に作るものではありますが、その効力は死亡したときに生じます。
作成された遺言が法律に規定する要件を満たし有効であれば、その後の相続は、遺言の内容に則って不動産の名義変更、銀行の解約などの手続きを進めることになります。
一方、遺言が作成されていない場合には、相続人の全員で遺産分割の話し合いをすることになります。
最近は、この遺産分割の話し合いの際に、相続人間でなかなかお話がまとまらずにトラブルになるケースが増えてきております。
その原因は様々ありますが、生前の遺言者の気持ちが想いがうまく伝わっていなかったために、残された相続人の考えだけで進めた結果、互いの権利主張が優先されトラブルにつながることがとても多いです。
また、昨今は核家族化や家族観の変化により関係性が以前より希薄になり、長男などが遺産分割の話し合いのイニシアチブがとても取りずらくなっています。
そういった状況において、遺言というかたちで最後の遺志がしっかりと残っていると、遺言者の遺志が文書というかたちで相続人に明確に伝わり、また遺言者の最後の遺志を尊重したいといった気持ちも芽生えるため、トラブルの予防にとても役に立ちます。
よく、「妻や子供たちは自分の気持ちや考えをよく分かっているから大丈夫!」とおっしゃる方がおりますが、私の実際の経験を踏まえると、普段一緒に住んでいたとしても、実はご自身が思っているほど気持ちや考えは他の家族に十分に伝わっていなかったり、また、別に離れて生活している場合はなおさら伝わっていないということが相続人のお話を聞くと実感します。
そういった意味において、遺言は残された家族への「最後のメッセージ」であるとも言えます。
また、遺言には、前述した遺産分割協議が不要になる、相続人間のトラブルを予防に役立つほか、例えば、面倒を看てくれた長男の嫁やお世話になった友人、公益団体など相続人以外にも財産を渡すことができる(遺贈と言います。)といったメリットもあります。
このように遺言には、作成するだけの様々なメリットがありますので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか?