司法書士活動日誌 あいおいくんがゆく!
2020年08月12日 [福井 圭介の活動日誌]
遺言書保管制度を利用してみました
本ページをご覧のみなさま
司法書士の福井です。
以前ご紹介しました本年7月10日にスタートした法務局での遺言書保管制度を、私、司法書士福井が実体験をしてきましたので簡単にご報告いたします。
<法務局に行く前に行うこと>
この手続きは予約制で、事前に法務局の予約をする必要があります。
法務局のホームページの予約フォームを使いましたが簡単にできました。
そして、申請書式もホームページからダウンロードをして必要事項を記入しておきます。
その他に必要な書類は、住民票、本人確認書類(免許証)、そして、自筆証書遺言です。
<法務局へ>
これらを持参して、いざ横浜地方法務局へ。
供託課と同じフロアに窓口が設置されていました。
<手続きの流れ>
窓口で予定時刻より少し早めでしたが受付をしてもらい、手数料3900円分の収入印紙を支払うと、10数分後に無事に手続きが済みました。
そして、交付されたのが保管証です。
通し番号は伏せましたがこれまでに140人ほどが横浜地方法務局で遺言書保管制度を利用されているようです。
年間1500件を超えるペースですが果たしてどうなるのか推移を見守りたいと思います。
ちなみに、この保管証は再交付はされないので大切に保管しなければいけません。
<利用してみての感想>
事前の準備さえしておけばとても簡単にできてしまう制度だなと感じましたが、ちょうど私と同じタイミングで、予約をしないで来られた方がおり、その方はどうやら自筆の遺言書は書いていたものの、それ以外の準備が不足していて、職員が予約制であることや制度の説明を丁寧にしていました。
予約制であることや事前の準備が必要なことなど、制度の細かな情報がまだ伝わり切っていないということで、われわれ司法書士も法務局に携わる専門家として、ご相談を受けた際には制度の説明を丁寧に行う必要があるとも感じました。
そして、何よりもこの遺言書保管制度では、法務局は遺言書の内容の審査まではしない、つまり、法的に有効性が認められない自筆証書遺言でも保管されてしまう可能性があるというのが重要なポイントです。
また、法務局で預けたら終わりではありません。
せっかく作成した遺言がしっかりと効果を発揮されるためには、遺言者が亡くなった後に、相続人や遺言書に記載されている受遺者や遺言執行者など関係相続人が、法務局で遺言書の閲覧や遺言書情報証明書の取得を行うなどの手続きが必要となってきます。
関係相続人のうちいずれか1名でも法務局で遺言書の閲覧や遺言書情報証明書の取得を行うなどの手続きを行ったら、他の相続人に対しても遺言書が保管されている旨が通知されます。
そして令和3年以降には、遺言者が亡くなった場合に、あらかじめ遺言者が指定した人(相続人や遺言書に記載されている受遺者や遺言執行者などから1名)に対して遺言書が保管されている旨を通知するための仕組みが本格的に運用を開始されることになる予定です。
このように関係相続人等に遺言書の存在が知らされるような体制も整えられつつありますが、やはり家族など信頼できる人に前もって法務局に自筆証書遺言を預けていることを伝えておくことが何よりも必要かと思います。
くわえて、遺言の内容によっては、遺言の内容を正確に実現させるために必要な手続きなどを行う「遺言執行者」を選定しておくことも大切です。
遺言執行者がいないと遺言者の遺志と相続人の利益が一致せず、相続人の間でトラブルが生じてしまう場合があります。
自筆証書遺言の作成は、われわれ司法書士が遺言手続きの専門家としてしてサポートをし、遺言書保管制度をはじめとして、遺言制度全般についても詳しくご説明をいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせ、ご相談をいただければと思います。
司法書士の福井です。
以前ご紹介しました本年7月10日にスタートした法務局での遺言書保管制度を、私、司法書士福井が実体験をしてきましたので簡単にご報告いたします。
<法務局に行く前に行うこと>
この手続きは予約制で、事前に法務局の予約をする必要があります。
法務局のホームページの予約フォームを使いましたが簡単にできました。
そして、申請書式もホームページからダウンロードをして必要事項を記入しておきます。
その他に必要な書類は、住民票、本人確認書類(免許証)、そして、自筆証書遺言です。
<法務局へ>
これらを持参して、いざ横浜地方法務局へ。
供託課と同じフロアに窓口が設置されていました。
<手続きの流れ>
窓口で予定時刻より少し早めでしたが受付をしてもらい、手数料3900円分の収入印紙を支払うと、10数分後に無事に手続きが済みました。
そして、交付されたのが保管証です。
通し番号は伏せましたがこれまでに140人ほどが横浜地方法務局で遺言書保管制度を利用されているようです。
年間1500件を超えるペースですが果たしてどうなるのか推移を見守りたいと思います。
ちなみに、この保管証は再交付はされないので大切に保管しなければいけません。
<利用してみての感想>
事前の準備さえしておけばとても簡単にできてしまう制度だなと感じましたが、ちょうど私と同じタイミングで、予約をしないで来られた方がおり、その方はどうやら自筆の遺言書は書いていたものの、それ以外の準備が不足していて、職員が予約制であることや制度の説明を丁寧にしていました。
予約制であることや事前の準備が必要なことなど、制度の細かな情報がまだ伝わり切っていないということで、われわれ司法書士も法務局に携わる専門家として、ご相談を受けた際には制度の説明を丁寧に行う必要があるとも感じました。
そして、何よりもこの遺言書保管制度では、法務局は遺言書の内容の審査まではしない、つまり、法的に有効性が認められない自筆証書遺言でも保管されてしまう可能性があるというのが重要なポイントです。
また、法務局で預けたら終わりではありません。
せっかく作成した遺言がしっかりと効果を発揮されるためには、遺言者が亡くなった後に、相続人や遺言書に記載されている受遺者や遺言執行者など関係相続人が、法務局で遺言書の閲覧や遺言書情報証明書の取得を行うなどの手続きが必要となってきます。
関係相続人のうちいずれか1名でも法務局で遺言書の閲覧や遺言書情報証明書の取得を行うなどの手続きを行ったら、他の相続人に対しても遺言書が保管されている旨が通知されます。
そして令和3年以降には、遺言者が亡くなった場合に、あらかじめ遺言者が指定した人(相続人や遺言書に記載されている受遺者や遺言執行者などから1名)に対して遺言書が保管されている旨を通知するための仕組みが本格的に運用を開始されることになる予定です。
このように関係相続人等に遺言書の存在が知らされるような体制も整えられつつありますが、やはり家族など信頼できる人に前もって法務局に自筆証書遺言を預けていることを伝えておくことが何よりも必要かと思います。
くわえて、遺言の内容によっては、遺言の内容を正確に実現させるために必要な手続きなどを行う「遺言執行者」を選定しておくことも大切です。
遺言執行者がいないと遺言者の遺志と相続人の利益が一致せず、相続人の間でトラブルが生じてしまう場合があります。
自筆証書遺言の作成は、われわれ司法書士が遺言手続きの専門家としてしてサポートをし、遺言書保管制度をはじめとして、遺言制度全般についても詳しくご説明をいたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせ、ご相談をいただければと思います。