2018年09月10日
介護でつまずき、相続でもめないように!
皆さま
こんにちは。司法書士の清水です。
当所には、相続に関して様々な相談をお寄せいただいております。
その中でも、最近、増えているなぁと実感しているのは、相続人同士で遺産分割の話し合いがうまくまとまらなくてどうすることもできず、当所にご相談されるケースです。
家族は世相を映す鏡です。人間関係が希薄化している昨今、相続の発生をきっかけに長年、本音で向き合うことをせず先送りにしてきた問題が明るみになり、感情的な対立や関係性がぎくしゃくしてしまい当事者だけでは収集がつかない状況になってしまいます。
話し合いがつかなければ、家庭裁判所での調停・審判にならざるを得ず解決までの期間が長引き、当事者の皆さまの心労も計り知れないものになってしまいます。
ですので、司法書士として、相続人それぞれの方の想いに寄り添いながら、揉めることになってしまったいきさつや本音を伺い、解決の糸口をみつけられるようなお手伝いをしています。
あの時に発した何気ない一言、今にして思えば本人も悪気はなかったのでしょうが相手の気持ちを考えずに自己本位的な態度をとってしまっていたなど、ちょっとしたことから端を発しており、それが積もり積もって不信感につながっていったケースが多く見受けられます。
相続人の方も私のような第三者にだからこそ本音が言えるようで、不信感につながってしまったボタンの掛け違いを丁寧にひとつひとつかけ直していくようにしていきます。
そうすることで、頑なになっていた気持ちもほぐれ、お互いに妥協点を見いだせるようになります。
最近では、介護をめぐる問題(特に介護をした人・しなかった人がいる時)がきっかけに相続で揉めるケースの相談も多いのですが、下記の法改正により、今後、ますます、トラブルが増えていく可能性があります。
事前に介護についてしっかり家族で話し合いを行い、実際に誰が何を担当するのか役割分担をするなど家族で協力しあうことがトラブル防止のために求められます。
当事務所では家族だけではなかなか話し合えない介護や相続などについて、本音で向き合い話しあえる場づくりに力をいれておりますので、お気軽にご相談くださいね。
☆ご存知ですか? 2018年7月「相続に関する民法の規定の改正」について ☆
法改正によって、これからの家族介護の様相がさま変わりします。
法律改正前は、相続の権利がない親族(例えば長男の嫁)が介護などに尽力した場合、長男の嫁にも遺産を渡したいという遺言がない限り、介護や看病に対しての何らかの報酬を受けることはできませんでした。
しかし、法改正により、相続の権利がなくても介護や看病に対しての報酬を相続人に請求できるようになります。(2020年7月までに施行予定)