2020年03月09日
こころに晴れ間を くらしに活力を 老後のくらし編 vol.1「まずは、老後の不安の整理のススメ」
みなさま こんにちは! 司法書士の清水です。
当事務所は、2000年の成年後見制度開始(認知症等により判断能力が低下した方を支援するための国の制度)から延べ300人以上の方々の人生晩年における様々なくらしのご相談や成年後見人として、直接くらしをサポートしてまいりました。
このブログは、これまでの20年間の実際の経験にもとづき、みなさまのより良い老後のくらしにお役立ていただくためのブログです。
昨年話題になった老後の2000万円問題から「人生100年代」という言葉をあちらこちらで耳にするようになりました。
人生100年時代といっても、自分にはあまり関係ないように思っている方もまだまだ多いように思いますが、まったく無関係というわけではなく、実は誰しもが身近に考えるべきことです。
ちなみに、2018年の平均寿命は、男性81.25歳、女性87.32歳です。
しかも、簡易生命表からみた90歳まで生存する人の割合は、医療の発展とともに年々増え続けており、2016年のデータでは、女性の2人に1人、男性でも4人に1人が90歳までご生存されております。
司法書士として実際にご相談を受け感じることは、昨今メディアで毎日のように喧伝されていることも相まって、多くの方が老後のくらしがどうなるか?と身構え、漠然とした不安をお感じになっているようです。
ところが、私が詳しくお話を伺ってみますと、漠然とした不安をお持ちであるものの、そもそもどんなことが不安なのかを自分自身で分かっていなかったり、さらに予防や対策を講じているという方はもっと少なく、とにかくなんとなく不安だからと理由で生活を委縮させ、切り詰めているといった方が大半のように思います。
しかし、それでは日々のくらしを愉しむことができず、とてももったいないように思ったりもします。
もっとも、ご相談者によっては数十年も先のことなので、不確定要素も多く漠然と不安を抱くお気持ちもよく分かります。
そのような方にぜひお勧めしたいのが、まず手始めにご自身が感じている不安を整理してみるということです。
なぜお勧めするのかと言いますと、実際にご相談のあった方のうち、お金に関する不安をお持ちの方で、当事務所でこれからのライフイベントや必要な経費を予測し計算したところ、実はご相談者が悩んでいるほど心配する必要がなかったという方が少なからずいらっしゃいます。
それらの方々は、今までお金のことが大きな不安ではあったけれども、これまで一度もご自身でこのような計算をされたことはなかったそうです。そういった方々は、当事務所で計算した数字を見せると、気持ちがふっと軽くなって、「もっと早く相談に来ればよかった」と安心されます。
また、介護や認知症になったときのことが不安でご相談に来られた方で、いざそうなったときに活用できる複数の社会資源をご説明し、それらを活用することで、どのようなくらしのサポートが受けられるかをご説明しただけで、急に表情が明るくなる方もいらっしゃいます。
さらに、家族間の関係性の悪化やトラブルが不安でご相談に来られた方には、ケース別の関係の改善策や予防法をお伝えするだけでも、とても気持ちが軽くなり、前向きになられたりする方も多いです。
老後の不安要素もお金、健康、介護、認知症、家族関係、相続などさまざまあります。
また、それらが複雑に絡み合っていることもあります。ご自身が感じている不安を自分なりに整理するだけでも、悶々とした不安が軽減され、イキイキとしたくらしが送れるようになります。
ぜひ一度、老後の不安の整理をしてみてはいかがでしょうか。