2020年04月13日
緊急事態宣言をうけて(1)悪質業者に注意
本ページをご覧のみなさま
司法書士の福井です。
新型コロナウイルス感染拡大による影響が様々なところに出ています。
私が特に感じたことを、随時お伝えしたいと思います。
この緊急事態宣言に基づく各事業者に対する休業要請でいろいろな混乱が起きています。
休業要請によって影響を受ける中小企業にとっては、資金繰りが喫緊の課題ですが、これに対する国からの支援は経済産業省のホームページにも公開されているように多岐にわたっています。
しかし、資金繰りの問題に便乗した悪質業者がいわゆるファクタリングをうたった金融詐欺のような事例も報告されているようです。
ファクタリングというのは、取引先に対して支払いを請求する権利つまり売掛金債権をいち早く現金化するために買取業者(ファクタリング会社)に手数料を支払う代わりに本来の債権額から割り引いた価格で買い取ってもらう制度です。
資金繰り悪化の改善方法として有効であるいっぽう、割引額が法律で制限されていないため、例えば100万円の売掛債権を50万円で買い取られてしまうこともありえるのです。
ファクタリング業は金融ではないとされおり、ファクタリング会社には貸金業登録が必要ありません。つまり国の監督が及ばない業務ということで、いわゆるヤミ金のような悪質業者がいるのも事実です。
このような不安定な社会状況では悪質業者はますますはびこります。
資金繰りの問題は、国の経済支援策を利用することで解決することを最優先に考えてください。